今回は無限降下法とよばれる論法の話。

xy平面上で、すべての頂点が格子点(x,y座標が整数の点)であるような正五角形は存在するかという問題があります。


準備として、3頂点が格子点である平行四辺形は、もう1つの頂点も格子点になるのは明らかです。
理由はA、B、Cが格子点(これは自由にとれる)のとき、D(c+a,d+b)なので、Dも格子点です。

では本題。すべての頂点A、B、C、D、Eが格子点である正五角形が存在すると仮定してみます。

するとA’が格子点ということになるので、同様にB’、C’、D’、E’も格子点。
だから対角線を結んでできる正五角形A’B’C’D’E’もすべての頂点が格子点の正五角形。
さらに、正五角形A’’B’’C’’D’’E’’もすべての頂点が格子点の正五角形。
これを繰り返すと、すべての頂点が格子点のいくらでも小さい正五角形が存在することになります。
ところが、いつかは1辺が1より小さい正五角形になってしまうので矛盾します。距離が1未満の範囲に2つの格子点は存在しないからです。
つまり、仮定が誤りであることが証明できたわけです。このように、どんどん小さくして矛盾を導くことができるという威力ですね。


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