灘中の整数問題と倍数の見分け方

今回は整数の特に倍数の見分け方について書きます。倍数に関する問題もいくつか解いてみたいと思います。


  • 2の倍数
  • …一の位の数が2の倍数
  • 3の倍数
  • …各位の数の和が3の倍数
  • 4の倍数
  • …下2桁が4の倍数か00
  • 5の倍数
  • …一の位の数が0か5
  • 6の倍数
  • …2かつ3の倍数
  • 7の倍数
  • …十の位以上の数から一の位の数の2倍を引いた数が7の倍数 (例)371…37−2×1=35
  • 8の倍数
  • …下3桁が8の倍数か000
  • 9の倍数
  • …各位の数の和が9の倍数
  • 10の倍数
  • …一の位の数が0
  • 11の倍数
  • …最上位の位の数から各位の数の差と和を交互に繰り返した数が11の倍数 (例)275…2−7+5=0 (例)7194…7−1+9−4=11
  • 12の倍数
  • …3かつ4の倍数
  • 13の倍数
  • …十の位以上の数から一の位の数の9倍を引いた数が13の倍数 (例)325…32−9×5=−13 (例)5876…587−9×6=533→533…53−9×3=26
  • 14の倍数
  • …2かつ7の倍数
  • 15の倍数
  • …3かつ5の倍数
  • 16の倍数
  • …下4桁を4で割った数が4の倍数
  • 17の倍数
  • …十の位以上の数から一の位の数の5倍を引いた数が17の倍数 (例)391…39−5×1=34 (例)1309…130−5×9=85
  • 18の倍数
  • …2かつ9の倍数
  • 19の倍数
  • …最上位の位の数から各位の数に2のべき乗を掛けた数の和が19の倍数 (例)437…4×1+3×2+7×2=38 (例)1007…1×1+0×2+0×2+7×2=57


    【問題1】
    11の倍数である5桁の整数で、各位の数がどの2つも異なっているもののうち、最も大きいものを求めよ。(灘中)

    【解説】
    とりあえず各位の数がどの2つも異なる5桁の数で最大は98765ですが、この場合は9−8+7−6+5=7となるので11の倍数ではありません。
    そこで下2桁を変えて、987□■ とすると、9−8+7−□+■=8−□+■が0か11となればよいので、■が□よりも3大きい数とわかります。
    つまり、98730、98741、98752、98763が考えられますが、この中で最も大きい数より、(答)98763


    【問題2】
    5桁の36の倍数で、2、3、5のどれもがいずれかの桁にあらわれる整数(例えば53928など)のうち、最も小さいものを求めよ。(灘中)

    【解説】
    今度は最も小さい数です。5桁なので、1□□□□中で探せばよいことになります。また、4個の□のどこかで2、3、5を使うことが条件ですね。
    さらに、36の倍数とあるので、4かつ9の倍数ということに着目して候補を絞り込んでいきましょう。
    まず、9の倍数であることから、1+2+3+5+□=11+□が9の倍数となるので、□は7とわかります。
    つまり、1、2、3、5、7並べてできる最も小さい4の倍数ということになります。
    ここで、4の倍数の判定法の出番です。4の倍数は下2桁が4の倍数となるので、今回は下2桁が32、52、72となりますが、
    最も小さい5桁の数を作りたいので、下2桁を大きくしておけばよく、1□□72です。あとは、これに3、5を入れるだけなので、(答)13572


    【問題3】
    207、2007、20007、…のように先頭が2で末尾が7、間はすべて0である整数のうち、27で割り切れるが、81では割り切れないものを考える。
    この中で最も小さい数を求めよ。(灘中)

    【解説】
    探す数は27で割り切れるが81では割り切れない数なので、9で割り切れたあと「3で割り切れ9では割り切れない数」と言い換えられます。
    先頭が2で末尾が7、間はすべて0である数は各位の数の和が9なので、9の倍数です。つまり、9で割り切れます。
    実際に割ってみましょう。207÷9=23、2007÷9=223、20007÷9=2223、…
    このように、商は末尾が3で十の位以上の数はすべて2となることがわかります。
    このような商の中で、最初に現れる「3で割り切れ9では割り切れない数」を探せばオッケーですね。
    すると、各位の数の和が3の倍数で9の倍数ではない数なので、2222223とわかります。
    求める数はこれを9倍すればよいので、(答)20000007


    【問題4】
    6桁の整数5ABC15が999の倍数となるとき、3桁の整数ABCを求めよ。(灘中)

    【解説】
    まずはふつうに虫食い算の問題として解いてみます。
    5ABC15が999の倍数となるわけですが、DEF×999=5ABC15となるDEFがわかれば当然ABCがわかります。
    ここで、DとFはすぐにわかります。
    まずDですが、500×999=499500、501×999=500499、600×999=599400くらいであたりをつけて、D=5と決まります。
    つぎに、5ABC15の一の位が5なので、F=5と決まります。
    すると、5ABC15=5E5×999=5E5×1000−5E5=5E5000−5E5とみて、また虫食い算で、9−E=1とわかるので、E=8と決まります。



    あとは、585×999=584415と計算して、ABCの場所に入る数は、(答)844


    ≪別解≫
    999の倍数の判定法を考えてみます。といっても、そんなに難しくはないです。
    何桁の数でもいいのですが、6桁の数PQRSTUが999の倍数だとします。
    すると、PQRSTU=PQR×1000+STU=PQR×999+PQR+STU=(999の倍数)より、PQR+STUが999の倍数とならなければなりません。
    つまり、999の倍数は、下から3桁ずつ区切ったの数の和が999の倍数になればよいことがわかります。
    では、この判定法を用いて解いてみたいと思います。

    5ABC15が999の倍数なので、5AB+C15が999の倍数です。
    これは明らかに、5AB+C15=999しかありません。
    すると、B+5=9よりB=4、A+1=9よりA=8、5+C=9よりC=4とわかるので、ABC=844といけますね。
    この方が首尾よく解けますが、灘の算数的には虫食い算の問題なんだと思います。


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